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日本IT企業はもっと英語+オープン性を。「米国クラウドビジネス最前線」を読んで



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平成22年発売の本だけど,2013年の今,クラウドが成長期に突入した感がひしひしとある中,その成り立ちがわかったらなぁ〜ともって「米国クラウドビジネス最前線(著:森 洋一) 」読んでみた。


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USのクラウドサービス(AWS,Google Apps,Azure,VMware始め,スタートアップ系も)がどんな形でスタートして大きくなって来たかが書かれています。さらに各社サービスの技術的な構成についても記載があるので,ビジネス視点だけじゃなくアーキテクト視点でも結構勉強になる本でした。


AWSに関してはみなさんご存知,今ではIaaSシェアでは2位のIBMに大きな差を付けてぶっちぎりの1位(2012 4Q)ですから,まぁ見事なもんです。


そんなAWSも元々はamazon.comの余剰リソースを使用してECサイト事業者向けにIaaS提供という無駄の無いスタート。そして,徐々に決済サービス代行,さらに物流代行まで,自信の強みを次のビジネスをつなげているとありました。


今となればERP業界の雄SAP ERPも動作保証されるエンタープライズ向け大手プロバイダーに昇格。ひゃー。同じことをIBMやHP,富士通がやったとしてもここまで大きくならなかったでしょう。
新興企業のサービスの方がなんかCoooool!!!っていうのが,クラウドだと特にブランドになる感じがしますね。


技術的な情報としてもAWSのHWはSGI社,仮想化環境はRedhatXenベースといった説明もあり,どんなテクノロジーを組み合わせるとどうなるかというのが結構具体的に載っています。


AWS意外にも,Google Appsなどデベロッパーコミュニティを中心としたクラウドビジネスの推進例や,NASAのクラウドは若干33歳のリーダーがOSSベースで構築した!とい事例や,連邦政府のクラウドによる調達削減,クラウドストレージサービスの各社の違い紹介など,結構守備範囲が広い内容です。


個人的な感想としては,クラウド云々ありますが,タイトルに書いたとおり,米国の事情を知れば知るほど,ITというムーブメントは,日本人には向いていないのではないかと。


そう思う理由はたくさんありますが,その1つは日本の企業はあまりにもクローズドすぎ!ググっても製品紹介ページしかでてこない。そんなソフトしか売っていないことが,全てを物語っている感じがします。あとEnglish!言葉の壁は太平洋より大きい。どちらもそう簡単にクリアできないでしょう。真似する民族性だし,保守的なおじさん達多いし。


それに比べUSはかなりオープン。(自身USカブレではありません,どちらかというと尊王攘夷派,でも現実を見た開国派です。普通にITではUSにかなわないかと)。そのオープンがどんな効果を生むか,その重要性をこの本ではかなり強調して説明してくれています。シリコンばりーの彼らは,もちろんビジネスでやっていると思いますが,ビジョンやモチベーションがとても創造的で社会貢献やオモロいやろコレ!っていう意識が高いと思います。


そうじゃないとこんな業界ひっくり返すようなことを自らしませんよね。



話し変わるけどロボット掃除もIPアドレスを持たせAPIアクセスできるようにするべきです(笑)